スパイス紹介

クローブ(Clove)

釘(くぎ)のようにみえる姿から、フランス語の「clouクロウ(=釘)」からその名がついたクローブ。

食用や薬用だけでなく、そのバニラにも似た甘い香りから嗜好品としても利用されてきたスパイスです。

また、とんかつソースやウスターソースの主要な香味成分でもあります。。。

今回は、そんなクローブについて紹介していきたいと思います!!!

そもそもクローブとは?

学名:Syzygium aromaticum

和名:チョウジ(丁子)、チョウコウ(丁香)

科名:フトモモ科フトモモ属

原産地:インドネシア・モルッカ諸島、フィリピン南部

利用部分:花(つぼみ)

栽培方法:年に2回、つぼみの色がピンクがかった赤に変わって開く直前に手で摘む。

加工工程:黒褐色に変わって硬くなるまで、つぼみを天日干しする。

となっております。クローブの木は完全に成長するまでに20年もかかり、12~15mになります。そして成長後は50年にもわたって実をつけ続けます。

クローブの風味

クローブの芳香は強く、「百里香(遠く離れていても香気が感じられるとの意味)」の別名があるほどです。

クローブの利用法(料理)

クローブを料理に使う場合にはこんな感じです!

そのパワフルな風味は、食べ物だけでなく、飲み物の風味づけにもよく利用されています。

利用法(料理):アメリカでは焼いたハムの周りに添えたり、ドイツではパン生地に加えるなど、さまざまな味の料理に使われている。また、シュトーレンや、フルーツのパイ、タルトなどのお菓子、コンポート、焼きリンゴなどにも使われる。シナモン、ナツメグと相性がいいので、一緒に使うと相乗効果がある。また、ミックススパイスとしても、インドのガラムマサラ、中国の五香粉などの材料のひとつ。

また、飲み物においても、マサラチャイやサングリア、ホットワインやホットウイスキー、焼酎のお湯割りなどにも使われている。

主菜からデザート、お菓子にドリンクまで、様々な料理に利用されているクローブ。。。

イタリアンレストランでもけっこう使っていました!!!

豚肉のブロック(塊)を焼くときに、風味付けとしてクローブを刺したり、ブイヨン(肉と香味野菜の出汁)を引くときに玉ねぎに刺して鍋にいれたり、桃のコンポートやいちじくのコンポートを作るときに、コンポート液の中に入れたりしていました。。。

肉とかに刺して使うと、煮込み系の料理なんかでは風味もつくし、後で探してとる手間がはぶけるので、使うときはおすすめです。(用途によっては刺さない方がいい時もあります。)

クローブの利用法(薬用)

クローブを薬用に使うとこんな感じ!!

利用法(薬用):胃腸系や泌尿器系を温める生薬として、しゃっくりや嘔吐、下痢、腹部の冷えや疝痛に処方される。

インドでは歯が痛いときに口に含んで痛みを抑えることも。。

注意点

炎症がある場合、また高血圧の人は使用を控える。2歳以下の小児、授乳婦は禁忌。妊婦も要注意。

※ターメリックの時と同様、スパイスカレーなどで食べるくらい(少量摂取するくらい)

ならば大丈夫そうです。。。

ただ大量摂取や過剰摂取はNGですので、お気をつけください。。。

クローブの歴史

  • 最も古い記録は古代中国の文献にあり、宮廷の役人たちは皇帝に話しかける際クローブを口に含んで口臭を消したといわれている。
  • ローマ帝国ではお香と香水の原料に使っていた。
  • 中世以降、クローブはヨーロッパ諸国で料理用スパイスとして使われるようになった。

という感じです。

クローブの精油部分には防腐作用があり、食用以外にもタンスの芳香剤代わりに用いることもあったり、インドネシアではタバコの葉にクローブを2:1の割合で混ぜて作ったクレテックというタバコが好まれていたり(全世界のクローブ生産量の実に約半分がこのタバコに使われているらしい、、、⦅驚愕すぎる。。。⦆)、かなり様々な用法で使われているスパイスです。。。

ひとまず、チャイに入れてみましょう!!!

個人的にはかなり好きな風味です。。。

今回は、そんなクローブの紹介でした!!!

ABOUT ME
td(ティーディー)
元イタリアン料理人。 コロナ禍によって独立の夢断たれる。 紆余曲折を経て、間借りカレー屋として独立を画策中。 スパイスに関しての情報を発信していきます!!